モンスターを描こう!:モンスターの描き方・考え方講座

ドラゴン十人十色~色々なドラゴンを描こう!

数あるモンスターの中でもドラゴンは一番人気のあるモンスターで、他のモンスター以上にいろいろなバリエーションを目にすることができます。そういうことも考えると「ドラゴンの描き方」で説明した描き方の部分だけは物足りないという方も多いと思うので、ここでドラゴンのバリエーションの作例をちょっとだけ紹介しておきます。(2016年8月28日作成、2016年9月11日一部訂正)

0.素体の作成

さて今回は「ドラゴン」を何種類か描くということで、ここでは始めにベースとなる素体を用意することにしました。全然違うデザインをいくつか考えるのも楽しいですが、同じ種類のモンスターを描くなら、あらかじめベースを決めておくと少ない労力でたくさんのデザインを考えることができるのです。

ここでは下のような素体を用意しました。
ドラゴンの素体イラスト
ドラゴンの描き方用に昔描いたやつをもう少しスタイリッシュにしてみました。一応言っておくと、今回は見る人の目線の高さがドラゴンの腰あたりに来ている設定なので、上半身は見上げる感じ・下半身は見下ろす感じになってます。

1.普通のドラゴン

ドラゴン
まずは素体を普通に完成させてみました。既にドラゴンの描き方を体得したであろうドラゴンマスターの皆さんには特に言うことはないです。まあ、序盤の中ボスくらい?な感じですね。

2.フレイムドラゴン

フレイムドラゴン
お次はバリエーション、ドラゴンと言えば炎!ということでフレイムドラゴンです。デザインのポイントは以下の通り。

  • 炎のタテガミ&尻尾の炎
  • 喉と胸の発達した火炎生成器官
  • より悪魔的・攻撃的なデザイン(目、角、前足など)

普通のドラゴンでも炎を吐きそうなイメージがあるので、差別化するために熱くて凶悪そうな感じにしてあります(この考え方はStage2の「質感の印象から考える」と「性格の印象から考える」を使っています)。色を塗るなら赤と黒をベースカラーにしたいですね。

3.海ドラゴン

海ドラゴン
炎があるなら水もあるだろう、という発想で海にいそうなドラゴンです。デザインのポイントはシンプルで、

  • 随所にヒレを追加
  • 顔つきはちょっとサメっぽく(突き出た鼻面、首のエラなど)

くらいでしょうか。海にいるとしたらどういう特徴があるかな?とか、だとしたらどんな動きをするかな?というのを想像しながらデザインしてみましょう(動きの邪魔になるデザインは不自然になりやすいので)。この辺の考え方はStage2の「生態からモンスターを考える」に繋がってきます。

4.鳥ドラゴン

鳥ドラゴン
最後は鳥っぽいドラゴンですね。恐竜が鳥に進化したならドラゴンだって…という考えです。こちらはそのものズバリなデザインなのでポイントは

  • 猛禽類のイメージ
  • 鱗→羽毛に変換

という感じ。原型がスタンダードなドラゴンなので、鳥っぽくしてもやっぱりドラゴンだとわかるのが良いところかな?

…ところで、上のイラストだけだと鳥の翼の描き方がよくわからない方もいると思うので、ついでに軽く解説しておきましょう。
鳥の翼の構造
まずは骨に注目しましょう。鶏の手羽先を食べてみるとわかりますが、翼の指の骨は親指と人差し指しかないです(コウモリとか翼竜とは違います)。
あとは羽根を適当に描く人が多いですが、よく観察すると先端の5枚の羽根は形状が違っていたり、羽根は4段(上のドラゴンは便宜上3段ですが)に分かれているのに気づくはずです。この違いが分かるようになるとスタイリッシュな翼が描けるので、暇な人はじっくり観察してみましょう。

というわけで、ドラゴンの作例をいくつか紹介してみました。ドラゴンを描くのが好きな方は多いと思うので、ぜひいろいろな作品を参考にしつつ、オリジナルのドラゴンをデザインしてみてください。