造形を初めて3年目、そろそろ難しめの課題をクリアできそうだなと思い、一つの目標であったドラゴンのフィギュアを作ることにしました。今回は「モンスターを作ろう!~モンスターフィギュアの制作」の応用的な内容で細かい説明は省きますが、よかったら参考にしてみてください。(2016年9月19日)
ここでは作例として以下のようなフィギュアを作りました。
ドラゴンのデザインは色々なドラゴンを描こう!のページで描いた素体をベースにすることにしました。
さてこの場合、本来ならば正面図と右側面図も描いたほうが分かりやすいです。しかしこの手のデザインは前にフィギュアを試作したり、デザインを何回も描いたりしていて脳内で3次元化できていたので今回は省略しました。
また、二本足で立つタイプのドラゴンということで台座の上にフィギュアを乗っけることにしました。今まで二本足でも自立可能なフィギュアを作ってきましたが、今回は翼をつけるなど大掛かりになるのでバランスで苦労しそうだと思ったからです。あと、ここで台座つきのフィギュア制作に慣れておけば、後々人型やダイナミックなポージングのフィギュアづくりにノウハウを生かせそうです。
今回使った材料は次の通りです。
前回の材料に土台の木材と接着剤が加わったくらいですね。見ての通り安い素材ばかりで材料費はほとんどかかりません(たぶん300円未満です)。これだけで完成まで1週間は遊べるので、石粉粘土でやる造形はコスパの良い趣味だとつくづく思います。
まずは骨組みです。3㎜の針金で脊椎と足の骨を作り、仮止めしておきます。そしたら台座の木材にピンバイス(=手回しドリル)で穴をあけ、接着剤を流して足の針金をくっつけます。当たり前ですが、足を台座にくっつける前に針金の長さを吟味しておくのが失敗を避けるコツです。
翼の骨組みと、胴体の芯材を作ります。翼は2㎜の針金で作ってます。
次に細い1.5㎜の針金をぐるぐる巻いて翼の指の間を作ったり、全体的に巻き付けて強度と粘土の食いつきの良さを向上させたりしています。
あとは翼の被膜の土台を紙で作り、針金にアルミホイルを巻きました。これで骨組みは出来上がりです。ちなみに腕のところには骨組みを通してません。強度的な不安はありますが、腕が小さいので粘土だけで作る算段です。
細かいことは気にせず、とりあえず骨組みが見えなくなるように粘土を盛りました。
ここからが楽しい肉付けの時間です。どこにどういう筋肉がついているのかを想像しながら「それっぽく」なるように粘土を盛り付けていきます。翼の根元の筋肉がなかなか厄介で、被膜を隔てて腹側と背中側に出る形になったのでどうやったら自然に見えるかを考えるのが大変でした。
細かい部分をほんの少しの粘土を使って作り込みました。おおよその造形がしっかりできていれば、そこにちょっと盛り付けるだけで効果的に凹凸を強調できます。ここまできたらあとは仕上げだけですね。
細部の気になる点を直して乾燥させた後、軽くサンドペーパーをかけて整えました。これで完成です。
では、最後に毎度恒例の脳内反省会を開催します。
というわけで、今回も無事ドラゴンを完成させることができました。ドラゴンの制作はイラスト同様手ごわいですが、チャレンジする価値は大きいと思います。よかったらぜひ挑戦してみてください。