「デジタルイラストの基本」のほうでは「デジタルではソフトが大事」ということを言いました。それなりのソフトを用意することはデジタルの便利さを享受するために必要な初期投資です。このことは間違っていないと思います。
…が、ここでふと大事なことを思い出しました。そう、できる漢(オトコ)は道具に関係なく良いものを作れるはず、ということを。考えてみれば、高性能なソフトを持っていても使いこなせなければ意味がないし、はたまた特定のソフトがないと絵が描けないなんてのは情けない気がする。うっ…こう考えると、私は普段Photoshopを使いこなしている気になっているけど…もしかしたら逆にPhotoshopに使われているのかもしれない…?!
ならばローテクソフトの代名詞、あの「ペイント」を使ってそれなりのものが描ければ、私がPhotoshopに使われているわけではないことを証明できるはず。そんなわけで、わざわざペイントでイラストを描く次第になりました。
で、最後にペイントを使ったのが中学生の時だったのですが(笑)、Windows7からテクスチャつきのブラシが使えるようになったみたいなので、どうせならということで厚塗り風のイラストを描いてみることにしました。以下、その制作過程です。
まずラフを描きます。どうやら私のペンタブに完全対応してないらしく、描くときに一瞬引っかかる感じがして描きづらいです。
下地を塗ります。ラフを描く前に背景色を塗ってしまったほうが楽だったかもしれませんね。
中間色を置いていきます。ここでかなり意外な発見があったのですが、なんと厚塗りに十分使えるブラシがありました!2段目左の「油彩ブラシ」です。スポイトでこまめに影の色と地の色の中間を拾っては塗り…というのを繰り返します。地道な作業です。
いい感じになってきました。あとは反射光を調整したり、もう少し背景に手を加えて…
これで完成です。ペイントでもそこそこ描けることが分かりました。
(制作時間:2時間半くらい)