ある程度解剖学の知識を身につけたところで、実際にそれをモンスターデザインに応用してみましょう。 ここではライオンの解剖図を参考にしてモンスターの解剖図を作ってみます。
まずは骨から考えます。モンスターということで前ページの図の丸写しではダメですね。なので、とりあえず今回は次のような変更をすることにしました。
これを元に考えた骨格図のサンプルは次のようになりました。
まず変更点1を満たす要素として、前足にディノニクス(恐竜の一種)のような鉤爪をつけてみました。また、変更点2として胴の長さを少し縮めました。体型としてはライオンというよりも熊のようですね。
お次は肉付けです。細かい変更点以外は前ページの筋肉図をほぼそのまま流用してあります。顔をかなり厳ついデザインにしたら熊と恐竜の合いの子っぽくなった気がします。
最後に見た目を考えます。とはいえ、シンプルにしたかったので今回は控えめにタテガミをつける程度に留めました。足はそれほど速く無さそうですが、一度喰らいついたら確実に仕留めそうなデザインになったと思います。
というわけで、リアルなモンスターを描くための解剖学のお話でした。この分野は本来かなり専門性が高いと思うので、専門家でも何でもない私が説明して大丈夫なのかな?という不安もあります。それでも何かしら参考になれば幸いです。
あと今回はサンプルとして解剖学的にライオンにかなり近いモンスターにしましたが、基本を押さえておけば全然違う見た目のモンスターでも十分リアリティのある肉付けが可能です。 リアルなモンスターを描きたい場合には(実際に描く・描かないは別として)ぜひ骨格や筋肉などからだの構造を常に意識しながら取り組んでください。