モンスターを描こう!:モンスターの描き方・考え方講座

モンスターデザインの出発点1:能力の印象からモンスターを考える

今回は「強い」「素早い」といった能力的な側面をスタート地点にして オリジナルのモンスターを考えてみましょう。 ここでは能力とそれに関連した特徴の一例をご紹介するので、参考にしてください。(2014⁄3⁄20)

1-1.力強そうなモンスター

まず、単純に力が強そうなモンスターについて考えてみましょう。
力が強そうに見える特徴はStage1のゴーレムのところでもお話しましたが、
復習としてもう一度リストアップしておきます。

(再掲)力が強そうなモンスターの特徴

  • 体に対して胸を大きくする。(厚さ・肩幅を増やす)
  • 腕、特にヒジから手首までの部分を太くする。
  • 足を短めにする。体は縦長にしすぎないようにする。
  • 筋肉を強調する。

作例として、これらの特徴を全て使ったモンスターがこちらです。
強そうなモンスターの例1:ダイコン野郎
今回はゴーレムの時は無視していた筋肉を全面的に強調しました。
ダイコンをデザインに盛り込んだことで、ユニークさも出ていると思います。

1-2.攻撃力が高そうなモンスター

バトルにおいては力の強さだけが勝負を左右するわけではありません。 先ほどの特徴に加えて、攻撃力が高そうに見せるための特徴としては次のようなものが考えられます。

攻撃力が高そうなモンスターの特徴

  • 爪・牙・アゴが発達している
  • 体に棘やナイフ状の突起がある
  • 鋭い目つきをしている

これを踏まえると、例えばこんなのはどうでしょうか。
強そうなモンスターの例2:鋭利アン
できればエンカウントしたくない敵に見えるでしょう?
このように武器となる特徴があれば十分強そうなデザインになります。

2.素早そうなモンスター

素早さや俊敏さも生き残るために重要な能力です。
これをデザインに落とし込むためには上の2つとはまた違った特徴を使います。

素早そうなモンスターの特徴

  • 贅肉がなく引き締まった体をしている。
    哺乳類では、特におなかの辺りが絞ったようになっている
  • かかとの位置が高い(=逆関節)
  • 体に対して足が長い

強そうにしたい場合は特徴をゴテゴテとくっつけてもそれなりに見えますが、 こちらはよりシンプルにしたほうがイメージに合うので使いどころを意識しましょう。 具体的なデザイン例は次のとおりです。
素早そうなモンスターの例
跳躍力を重視したモンスターにしました。
恐竜っぽいデザインですが、ベースはカンガルーです。

3.賢そうなモンスター

最後に頭が良さそうなデザインについて見てみましょう。

賢そうなモンスターの特徴

  • 人間のような身なりをしている
  • 知識の高さを感じさせる小道具を持っている
  • 体に対して頭が大きい

この能力を重視するとモンスターというよりキャラクターっぽくなります。 例えばこんな感じです。
賢そうなモンスターの例:瀬見博士
セミを研究者っぽくしてみました。
白衣と実験器具が知能の高さを醸し出しています。

以上、能力面からスタートする場合の一例でした。
能力としては他にも色々考えられますのでチャレンジしてみましょう。

次は質感からデザインを考えてみます。