モンスターを描こう!:モンスターの描き方・考え方講座

モンスターのフィギュアを作る:フィギュア制作の概要

ここでは講座本編のオマケとして、粘土を使ってモンスターのフィギュアを作る工程を紹介します。フィギュア作りは手間こそかかりますが、自分で考えたモンスターを立体化できる楽しさがあります。さらに立体物を作ると空間の把握力も向上するので、絵を描くのにも役立ち一石二鳥です。興味のある方はぜひともチャレンジしてみてください。(2015年10月18日:ページ作成、2015年11月22日:完成作品掲載)

今回作るモンスターフィギュア

ここでは下のようなモンスターフィギュアを作ります。
モンスターフィギュアの作例

石粉粘土の基礎知識

さて、今回は石粉粘土という材料を使ってフィギュアを作ります。これを使う理由は安くて扱いが簡単だからです。ほかにもパテや樹脂粘土で作ったりする方法もありますが、材料が高かったり体に悪かったりするので我々初心者向けではありません。ローテクでも粘土をコネコネするのが一番楽なのではないかと思います。

さて、この石粉粘土というやつですが、皆さんなじみのある紙粘土とかとは性質が違います。下にまとめておきますので参考にしてください。

石粉粘土の性質

  • 乾燥するとそこそこの硬さになる。
    置物としては十分な硬さが得られます(※もろいので衝撃には強くない)。また、ヤスリや彫刻刀で削れますので、盛ったり削ったりできるというのが大きな特徴です。これによりやり直しが比較的簡単なほか、細かい加工をしたり鋭さを出したりすることができます。
  • 色塗りしやすい。
    扱いが簡単なアクリル絵の具で着色できます。下地を作れば油絵でも塗れるっぽいです。
  • 乾燥後は水に弱い。
    粘土に含まれる接着剤が溶けてヌルヌルします。しかし逆に言えば、多少欠けてしまっても水を付けてくっつければ元通りになるということです。

それから、今回のフィギュアづくりの基本的な流れは以下の通りです。

石粉粘土を使ったフィギュアづくりの手順

  • 針金などで骨組みを作る。
  • その上に粘土を盛り付ける。
  • 乾燥させる。
  • (必要ならば)ヤスリや彫刻刀等で削る。

たいていは2と3の繰り返しですが、4番のように必要なら削れるという選択肢があるのが作業上の大きなメリットです。

フィギュアづくりの心構えとか

粘土でフィギュアを作るときの心構え的なものは2つ。

  • スケッチでイメージを固めてから取り組む。
  • 一気に作業を進められないので気長に楽しむ。

まず1について、フィギュア作りはやり直しが利きにくい作業になります(石粉粘土なのでまだマシですが)。したがって最初にどういうデザインにするのかをしっかりと固めておくのが大切です。また2については、粘土の性質上、作業後には数時間の乾燥が必要になるなど制作に時間がかかります。絵のようにガーッと仕上げるのはまず無理なので、のんびりと取り組む余裕を持つのが大切です。

以上のことを頭に入れたら、次は材料や道具の準備をしていきましょう。